小中学校体育館などの空間構造は,震災時には避難所や防災拠点として利用されるので,地震に強く設計する必要があります。 空間構造は,超高層ビルと異なった揺れ方をするため,地震に対して空間構造がどのように揺れるかを分析する必要があります。 そこで,(1) 大スパンドームの地震応答性状および崩壊性状の分析,(2) 位相差入力を受ける空間構造の地震応答性状の分析, (3) 限界耐力計算等による地震応答の推定および地震荷重の算定法に関する研究,(4) 空間構造の免震・制振工法に関する研究, (6) その工法による地震被害軽減効果の分析に関する研究を行っています。
シェル・空間構造は軽量構造として実現できるので,構成部材は細く,薄い構造となります。このため,構造物全体の座屈や部材の座屈の検討が極めて重要となります。 (1) 接合部の実験による挙動の解明,(2) 部材の座屈や塑性化を考慮した解析プログラムの開発,(3) 蓄積されたデータを基に空間構造の座屈設計法の開発, (4) これまでに開発した構造解析ソフト群の統合化を進め,(5) 可視化システム(SPACE mini)を他大学と共同研究し,学部・大学院での教育にも用いています(図1)。
地震リスク解析は,建物の建設位置に応じた地震ハザード(地震危険度)と建物耐力から地震による被害額を確率論的に求める手法する。 地震リスク解析を用いて,構造物の耐震性能(地震時の機能維持性能も服務)を定量的に評価する手法の確立を目指します。 具体的な研究テーマとしては,(1) 地震リスクア解析に基づく戸建て免震住宅と耐震住宅の比較,(2) ライフサイクルコスト最小基準に基づく耐震補強法の比較, (3) 学校体育館,工場の地震時機能維持性能の分析,(4) 医療施設の地震時機能診断,(5) 地域防災性能の評価指標および評価手法の提案などです。
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建築都市システム学系
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